がっちりマンデー9/15最新京都ビジネス「パンと茶筒と町屋」

観光だけじゃない、京都の新ビジネスの紹介です。

パン屋さんと茶筒製造と町屋のリノベ。

ん?どこが最新?

いやいや、最新ですよ。

人気パン店のセレクトショップ「京都ベーカリーマーケット」

四条河原町のマルイの中にあるパン屋さん「京都ベーカリーマーケット」は、パンをつくらないパン屋さんなんだとか。

京都は意外にもパンの街らしい。

京都各所に人気パン屋さんがたくさんある。

京都ベーカリーマーケットでは、そんなたくさんの人気店のパンを集めて売っている。

つまり、パンのセレクトショップというわけ。

四条河原町と言えば、まさに京都の中心地。

そこにくれば、京都各地の人気パン店の一押しパンが勢ぞろいということで、大変な人気を博しているらしい。

売値も、各、オリジナル店の店頭で売っている値段と同じ。

そこに卸している人気店側としては、京都の中心にある店で、自店のパンが宣伝できる効果を認め、京都ベーカリーマーケットがそれぞれの人気店の店頭で売っている値段と同じ値段で売っても儲けが出るような卸値を了解しているらしい。

京都ベーカリーマーケットで知って、それぞれの元のお店まで買いに来るお客も少なくないようです。

自分ではつくらず、仕入れて並べて売るだけで、月商400万円のヒットビジネスモデルです。

「パンのセレクトショップ」というのが新しい着眼点と言う感じがします。

世界が認めた伝統の茶筒、開花堂

ブリキや銅といった金属でできた茶筒です。

伝統工芸品といえる範疇でしょうね。

茶筒のフタがしっくり絶妙に閉まる。

半分フタを被せて、後は自重に任せると、す~っと勝手に閉まっていく。

見ていてなんとも気持ちいい。やる~っ、という感じです。

このしっくりした閉まり方を実現するのは、茶筒本体側の絶妙な膨らみにあるのだそうです。

これを作るのが伝統の技、ということです。

ところが、日本でのお茶の需要の減少があって、この茶筒の需要も右肩下がり。

もう、技の伝承も途切れるかというときに、世界に打って出たのです。

外国で、紅茶用の容器として使われる道を開拓した。

さらに、パスタ・ケースやコーヒー容器。

日本ならではの繊細な技術で作られた、新感覚の容器です。

日本ブームの一環として、広く海外で受け入れられているのです。

卓越した技術と、新天地へ打って出る勇気と、そして時代、ですかね。

見事、世界レベルでの人気商品として復活したのです。

町屋リノベーションの八清(はちせい)

京都の町屋。

ある意味、京都の文化財とも言える伝統の建築物ですが、高齢化の進展で、空き家になっているところが多いというのは、そうだろうなぁ、と思います。

築70年とか、築80年とか、古いので、そのままでは建物強度的にも不安がある。

通常で行くと建物評価はゼロ円なのだそうです。

そんな町屋を買い取ってリノベーションして販売しているのが、(株)八清(はちせい)。

依頼されてリフォームやリノベーションするのではなく、自ら、土地ごと買い取って、自社でリノベーションして、土地ごと販売するというビジネスです。

町屋を壊さず、伝統構法部分を残しつつ、水回りなどは最新機器に置き換えてのリノベーションだそうです。

たとえば、2000万円で買い取って、1600万円かけてリノベーションして、4000万円で販売するというのが典型的パターンとか。

そうやって復活した京都の町屋は人気が高く、ニュービジネスとして受け入れられているというお話でした。

リノベした町屋は、また何十年と住むことができるわけで、京都の伝統の街並み保存に大きく貢献しているようです。

利益率が低いのは、すごく良心的ですね。ある意味、京都を愛する慈善事業みたいな側面もあるのかな、と思い、ちょっとリスペクトの念をいただきました。

頑張っていただきたい。