以前、「はやぶさ」ってありましたよね?今回は「はやぶさ2」が小惑星に行っている。前とどう違うんですかね?
1号機「はやぶさ」の感動的な最期
今、小惑星に行っているのは2(ツー)です。2というのは、2号機ということです。
1号機はというと、2003年5月に打ち上げられ、2010年6月に地球に帰還しました。
帰還しましたと言っても、「はやぶさ」の最期は、採取したサンプルだけを地球に届け、自らは燃え尽きてしまったのですよね。
感動的な最期でした。
満身創痍になりながらサンプルを持ち帰り、使命を果たした後は、自らは消えゆく。。。
機械なんだけど、なんか、胸が熱くなりました。
こう書いている間も、ちょっと目頭が熱くなってくるのですよ、私としては。
小惑星にはいろいろなタイプがある
さて、1号機「はやぶさ」が行ったのは小惑星「イトカワ」でした。そして、今回の「はやぶさ2」は小惑星「リュウグウ」です。
小惑星なんて、みんな似たり寄ったりじゃないの?
どうも、全然違うようですよ。いろいろタイプがあるみたいです。
小惑星の分類。特に組成に注目した分類が気になります。
はるか遠くの小惑星の組成って、どうやって知るのか?それは、反射光のスペクトルから知るようですね。
天体望遠鏡で見ると小惑星って見えるんですよ。
小惑星が自分で光っているんではなくて、月みたいに、太陽の光を反射して光ってる。
その反射光のスペクトルから表面がどんな組成かわかっちゃうていうわけ。
リュウグウは生命の誕生の秘密をもつかもしれないC型の小惑星
スペクトルの観点からの分類だと、リュウグウはC型なのだそうです。血液型みたいですけど、CはCarbon、つまり炭素のCらしい。
タイプとしては一番多い型のようですね。
C型は炭素の含有量が多い小惑星で、ということは有機物があるのかな?
昔生物が棲んでいた!?
そんなばかな、逆でしょうね。その有機物が生命誕生につながったかもしれないということ。小惑星は始原天体と考えられているのだからね。
「始原天体」については、別記事で書いていますので、よかったらこちら(始原天体)も見てくださいね。
つまり、生物の誕生につながる有機物が昔ながらに存在している、ってことでしょう。あるいは、それを知る手掛かりになる有機物かもしれないけどね。
それは、採ってきてみなければわからない。だからこそ、それが「はやぶさ2」の最重要ミッションになっているわけですね。
小惑星「イトカワ」の名前の由来
1号機の「はやぶさ」が行ったのは、「イトカワ」という名の小惑星でした。
「イトカワ」というのは、あの、日本のロケット開発の父と言われる、糸川英夫博士の名前にちなんでいます。
もう、お亡くなりになっていますが、すごく面白い人だった。
晩年は、バレリーナを目指したっていうからびっくりですよ。ベストセラーをたくさん出してるし、私もたくさん読みましたよ。
実は、糸川博士はロケットをやる前は飛行機の設計をしていて、なんと、戦闘機の設計に関わった。その戦闘機の名前が隼(はやぶさ)と言うんです。
どうも、探査機の「はやぶさ」の名前はここからとったのではなく、鳥の隼(はやぶさ)らしいですがね。
でも、すごい因縁だよね~。胸が熱くなる。
この辺の話はすごく興味深いけど、脱線しちゃうんで、また別の機会にしましょ。
「はやぶさ」が行ったイトカワは何型の小惑星だったか?
で、小惑星の「イトカワ」でした。
これはリュウグウとは違うタイプで、S型っていう分類の小惑星ということです。
SはStoney つまり岩石質のSなんだとか。
C型のCが炭素だというのだから、Sも何か成分の頭文字じゃないのか?と思って調べたら、Silicaceous(ケイ素質)のSだという説もありました。
ケイ素は元素記号でSiと書くから、こっちの方が腑に落ちるよね。
C型もS型も、小惑星としては、代表的なタイプになるらしく、調べるなら、こいつらから、ということになるのだろう。
そのほかにも、金属質の小惑星もあるようです。資源としての価値はこっちの方が高いかも知れないですね。
経済的な観点からの価値ある小惑星というのがあるんだけど、これは、こっち(価値ある資源)をのぞいてみてくださいね。
まとめ
「はやぶさ2」が行っている小惑星「リュウグウ」はC型の小惑星で、炭素成分を多く含む。有機物があれば、生命の誕生の秘密を解明するヒントが得られるかも知れない。
1号機「はやぶさ」が行った小惑星「イトカワ」は岩石質のS型の小惑星だった。S型もC型も、小惑星としては代表的なタイプである。
1号機「はやぶさ」と2号機「はやぶさ2」で、代表的な小惑星の二つの型を探査したことになる。
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