飲む体温計で新たな診断、新たな健康管理の道が拓ける?

体の調子が悪くなると、とりあえず体温を計りますよね。風邪をひいても、まず体温を計りますね。そして、熱がなければ、「ああ、大丈夫か」って思う。

それって、それだけ体温が基本的に重要だってことを示しているのでしょう。最近、新たな体温管理の方法が出てきました。

体温測定は和式と洋式で違う

体温って、和式と洋式があるように思います。だって、日本の場合って、体温計はわきの下に挟むじゃないですか。アメリカなんかだと、口にいれますよね?

悪ガキが体温を計るために口の中に体温計を突っ込まれる。いやなもんだから、親が見てない間に、その体温計を口から出してその辺にポンと置く。

ところが、置いたところがストーブの上かなんかで、どんどん温度が上がっちゃう。

親がこっちを向きそうになったときに、あわてて悪ガキが体温計を咥えなおして、あっちっち!

親が、その温度を見て、びっくり仰天!

昔、そんなコメディがありましたね。

体温測定の新しい方法が登場。飲む体温計

まあ、体温は日本ではわきの下で、アメリカじゃ舌下で計るのが普通みたいですが、本当は、体の内部で計ると、さらにいろいろわかるらしい。

といっても、体の中にどうやって入れるか。

まあ、口から入れるか、お尻から入れるかでしょうね。そんなに、体の奥深くに入れることは難しいですよね。

ところが、薬みたいに、錠剤型の小さな体温計が発明されたようです。口から飲んじゃうようです。

飲む体温計の測定方法

どうやって温度を計るのか?

その錠剤にはセンサーだけじゃなく、無線通信機が内蔵されているのだそうです。

錠剤型の体温計を飲み込むと、食道から胃を通って小腸、大腸と、ずーっと体の中、消化器を旅して、最後はうんちと一緒に出てくるわけです。

その間の温度を、逐次、無線で知らせてくる。

温度は、体の外にあるアンテナでキャッチするってわけです。たぶん、スマホにアンテナをつけるなんてことになるでしょう。

飲む体温計は胃酸で発電する

ただ、センサーや無線通信機を動かすためのエネルギーはどうしてるのだろう?電池を積んでいるのか?

電池は、確か、幼児がボダン電池を飲み込んだって大騒ぎになるくらいで、危ないんじゃないですか?

実はそこも考えてあって、ボタン電池のようなものは積んでいないのだそうです。

なんと、みずから、胃酸を利用して発電するのだそうです。

発電した電気をコンデンサーに蓄えて、胃を通り抜けた後も、作動し続けることができるとか。

犬で実験成功。深部体温を常時計測

電池を積んでないから、安心して飲める。よく考えられていますね。東北大学の開発だそうです。

犬で実験して成功したとのことです。

口から飲んだ後、10時間くらいで便と一緒に排泄される。その10時間のあいだ、体の中の体温を測定して、外に通信で知らせてくるわけです。

体の中の体温は「深部体温」と呼ばれていて、わきの下や舌下で計る体温よりも、さらにいろいろな情報を含んでいる。

人間の健康状態をより正確に示すらしい。

飲む体温計は、一個100円!?

でも、こういうのって、お高いのじゃないのか?と思ったら、なんと一個100円くらいなんだとか!?

いや、今現在の話ではなく、将来的には、そのくらいになりうるという話ですが。

そんなに安くできるんなら、ひょっとしたら、毎日1錠の錠剤型体温計を飲んで、深部体温をずっとモニターし続ける、何ていうことが、我々の日常生活の一部になるかもしれませんね。

なんか、サプリの一種みたいですね。

飲む体温計で新しい診断法が出てくるかも

飲んでから出てくるまでの体温変化のパターンと、健康状態や病気の状態との関係とか、いろいろ、わかってくるのじゃないでしょうか。

新しい診断法も開発されそうな気がします。

システムが低コストで構築できそうなので、多くの人に適用しやすい。

そうすれば、ビッグデータの蓄積と、AIによる解析で、新しい診断法の開発なんかもでてきそうですね。

まとめ

錠剤型の飲む体温計が開発された。体内の深部体温を常時無線で体外に通信で知らせてくる。

より健康状態を正確に把握できるようになる。今回は犬で実験が成功した。

将来的には1個100円くらいになりうるらしい。手軽に実施できる新しい診断法の開発につながるかもしれない。